モータードライバーをシングルモードで使用することで、最大で4個のDCモーターを接続することができます。
モーターと端子台は右図のように接続します。モーターは端子台の右から0~3の順の番号になります。
シングルモードでモータを回すためには以下の手順をプログラムで実行します。
シングルモードのサンプルプログラムは
ファイル→スケッチ例→RECoreLibrary
のSingle_DC_Sampleです。
ライブラリのsetMotorType関数で、ユニットのモータータイプをシングルモードに設定します。
ライブラリのsetMotorCurrent関数で、全体の電流制限値を設定します。
設定電流値はモーターに適した値を設定してください。
複数の種類のモーターを使用する場合、設定電流値は最も小さいものに合わせることが推奨されます。
ライブラリのsetMotorSpeed関数で、モーターの回転速度を設定します。
setMotorSpeed関数は、設定したいモーターの速度を 1.0~0~-1.0 の範囲で指定することができます。
モーター番号は、トレーニングチュートリアル「モータードライバーを使う」の端子台配列の通りです。
ライブラリには上記関数の他に、255~0~-255で回転速度を指定するsetDrivePwm関数があり、ArduinoのanalogWrite関数に近い感覚で使うことができる関数です。プログラムに応じて使い分けてください。
DCモーター(DCブラシモーター)の選定と設定について
接続するDCモーターを選定するには、寸法やトルクといった機械的な要素のパラメーターと、公称電圧やストール電流といった電気的な要素のパラメーターを基準にします。
RECoreで使用するモーターを選定する場合には電気的な要素について考慮し、モーターの定格電圧ではなくストール電流や定格電流といった「電流」を基準にします。
DCモーターはトルクと電流が比例する性質があり、電流を流すことでモーターにトルクが発生し回転します。
また、モーターの内部は抵抗やコイルといった複数の要素で構成されており、回転によって発電(逆起電力)が行われ、回転数によって逆起電力の電圧も変化しモーターに流れ込むことができる電流も変化します。
これにより電圧を変化させるとモーターの回転数が変化すると同時に、電流を変化させれば回転数(トルク)を制御できることになります。
定格電圧はモーターに連続でかけても安全な電流がかかる値であり、適切な制御ができる場合は電圧は定格電圧よりも高くても動作させることができます。
そのためRECoreのモーター端子から出力される電圧は約7.2Vですが、定格電圧がより低く6V程度であっても、適切な電流を設定することで安全に動作させることができます。
設定する電流値はストール電流を超えないように、かつ始動でき、用途に応じた適切な電流値を設定するようにしてください。